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『脱出』(''Deliverance'')は、1972年公開のアメリカ合衆国のサスペンス・アドベンチャー映画。ジェームズ・ディッキーが自身の原作をもとに脚色、後に『エクソシスト2』『エクスカリバー』などでカルト的な人気を博すジョン・ブアマンが監督を担当。また、撮影はヴィルモス・ジグモンド、主演がジョン・ヴォイトと、後にアカデミー賞を受賞する人物が本作に関わっている。 サバイバルを主題としたサスペンスストーリーである。 第45回アカデミー賞においては3部門にノミネートされたが、『ゴッドファーザー』『キャバレー』という強豪の存在のために受賞はならなかった。 ==ストーリー== ダム建設によって湖底に沈むという渓流で、最初で最後の川下りを楽しもうと四人の男がやってきた。 彼らは消えゆく自然を憂えたり、ダムの必要性について論議したりしながら、カヌーを積んだ二台の車を上流の村落まで走らせた。しかしもとより過疎地帯で観光地というわけでもなく、現地の人々に歓迎のムードはどこにもなかった。川を下った先にある町まで車を搬送してもらえないかと頼むが話はスムーズに進まず、逆に「ダム建設会社の人間か」などと尋ねられ、警戒心をむき出しにされてしまう。それでも金を使ってなんとか頼み込んで車を託し、四人は川へと乗り出していった。 今回のリーダーでもあり、アウトドア派のルイスの号令で四人が乗った二艘のカヌーは川を下り、急な流れを切り抜けたり、美しく手つかずの自然を楽しんだりした。夜になって河原に上がった彼らは、興奮と満足のなかで一夜を明かしたが、翌日の朝に起きた予想外の事件が総てをぶち壊してしまう。岸辺を散策していたエドとボビーが、二人組の現地人から理屈に合わない因縁を吹っ掛けられ、銃を突きつけながら性的な辱めを受けてしまったのだ。この危機を救ったのは背後から男を弓矢で射抜いたルイスだったが、その一撃によって男はまもなく死んでしまう。 四人は思案する。これを警察に届け出て、本当に正当防衛と認められるのか。悪くすれば、偏見の強い地元の陪審員から不当に重い罪を負わされてしまうかもしれない。ドリューはそれでも正直に届け出るべきだと説くが、ルイスは死体を隠せばまもなくあたりはダムの底に沈み、誰にも知られることなく罪を免れることが出来ると強硬に主張した。逃げた一人にしても、自らのレイプを届け出るとは思えない。 結局ルイスの意見が通って死体を埋めて隠したのだが、そのあと論戦に敗れ上に意に沿わぬ罪を背負って意気消沈したドリューが川に落ち、バランスを失ったカヌーも急流にもまれて岩に衝突し砕けてしまう。この事故でドリューは行方不明となり、ルイスも足の骨を折る重傷を負うが、一難去った後になってドリューが川に落ちた理由で再び意見が分かれる。ルイスは逃げた男が戻ってきてドリューを銃で撃ったというが、激しく揺れるカヌーの上で他のものは確認できていなかった。負傷で行動できなくなったルイスに代わり、エドは決着をつけようと崖を登っていく。銃で狙っている男は本当にそこに居るのか。もし居たとして、向けられた銃口に向かって何をすれば事態を切り抜けることが出来るのだろうか。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「脱出 (1972年のアメリカ合衆国の映画)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Deliverance 」があります。 スポンサード リンク
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